ロマンあふれる空中寺院のスピリチュアルサイト ‘懸空寺’


山西省大同市渾遠県にある「懸空寺」、別名「玄空寺」は、1500年以上前に建てられました。衡山(こうざん)の崖の上、地上50メートルの高さにあるこの寺院は、本当に驚くべき技術の結晶であり、最先端の中国古代建築の一つです。

北魏時代(386-534)後期に遼蘭という僧が建てたとされ、寺院全体は木造の骨組み構造です。
崖に深さ2~3メートルの横穴を開け、地元の特産であるツガの木を材料にした梁を差し込み基礎を建設、この水平な基礎の上に寺院を建設しています。
今は寺院を支えるための多くの添え柱を見ることができますが、実はこの添え柱は安全のために後から加えられたものなのです。

この寺院の特徴は断崖に引っかかるように建てられている、上に突き出た岩は傘の役目をして寺が大雨から守られている、周りの山々があることで強い日差しから遮られている、場所が高いため、洪水が来ても浸水することがない、などの優れた地理条件と匠な設計により懸空寺は長く保存されてきました。

懸空寺には主要な建物が6つあり、これらは木製の桟道で結ばれています。
寺内には多くの像が置かれていますが、三教殿には儒教、道教と仏教の三開祖の孔子、老子、釈迦の塑像が一堂に並んでおり、中国では稀有な眺めとなっています。

空中寺院は、比較的遠隔地にあるため、旅人の休憩所として利用されていました。
当時は宗教が盛んであったため、どの宗教の信者でも宿泊できるよう、中国の三大宗教を祀ったのが「懸空寺」です。

Image credit:China HIGHLIGHTS
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アクセス:大同市内から南東へ約65km、車で1時間半。恒山の入り口から約10分。

出典:China HIGHLIGHTS