ブルネイのアーティストたちは近年、自分たちのアートフォームを公共スペースに持ち込み、殺風景な場所を素敵な場所に変えています。
グラフィティや屋外アートは、創造的な芸術としてますます評価され、公共空間に新鮮さと彩りを与えるだけでなく、ブルネイの文化や歴史、若い世代の芸術表現への洞察も受け入れています。
歴史的なモザイク壁画から多彩なストリートアートまで、アートを共有するために作られた4つの場所をリストアップしました。
言語文学局の壁画
言語文学局（Dewan Bahasa dan Pustaka）の正面には、幅30mのモザイク壁画があり、ブルネイで最も古い屋外アート作品の一つとなっています。
ブルネイの第28代スルタン（故スルタン・ハジ・オマル・アリ・サイフディーン・サドゥル・カイリ・ワディーン）の依頼で1965年に完成したこの大きなアートディスプレイは、地元のベテランアーティスト、ペンギラン・ダト・パドゥカ・ハジ・アズマリー・ビン・ペンギラン・アハマドが1963年に構想した絵画に従って、モザイクタイルで作られたものです。
ブルネイの経済活動の一部であるソンケット織り、漁業、田植え、そして石油やガス、科学技術に関する近代産業に従事する人々が描かれた作品から、ブルネイの歴史と文化が一目瞭然にわかることでしょう。
この建物は現在、公共図書館として機能しており、バンダルスリブガワンの映えポイントの一つです。
壁画は、ブルネイ人の過去の生活の記憶を織り込みながら、この国の未来に対する芸術家のビジョンを美しく解釈したものです。
ビッグウォール
ブルネイ最大の壁画、その名も「ビッグ・ウォール」は、首都のジャラン・ロバーツ周辺を美化し、歩行者専用通路にするプロジェクトの一環でした。壁画はBIBD Ar-Rahnuビルの裏側にあり、約15階建ての高さになっています。
地元のグラフィティ・アーティストの集団によってデザイン・制作されたこの高くそびえ立つアート作品は、国花であるブンガ・シンプールとバンダ・ミス・ジョアキム・オーキッドをジャウィの書道で中央に固定しており、このプロジェクトにおける国家と民間部門のコラボレーションに対するアーティストたちのビジョンが表現されています。
壁の下半分には、ブルネイの象徴的なランドマークをモノクロームでモンタージュし、ブルネイでよく撮影される愛すべき場所のイメージを調和させています。
ブルネイの7つの民族（ブルネイ・マレー、ケダヤン、ムルト、トゥトン、ベライト、ドゥスン、ビサヤ）の河川商業を表す7つの舟を描いたフロアアート「セブン・パディアン」を通じて、スルタンの土着文化を見ることができます。
パディアンは、ブルネイ川で商売をする商人が乗っていた船で、各民族の特徴的なシンボルや色、モチーフで識別することができます。
ビリオンス・バレル記念碑
1929年、セリアという町で原油が発見されると、ブルネイ経済の原動力となりました。
1991年、ブルネイ・シェル石油会社は、セリア油田から10億バレル目の原油が採掘されたことを記念して、「ビリオンス・バレル・モニュメント」を建設しました。
モニュメントに向かう通路の両側には、15本のコンクリート柱が並んでいます。どの柱の側面もカラフルなアートワークで覆われており、それぞれ地元のアーティストが石油・ガス産業について解釈したものが描かれています。
このモニュメントのある海岸は、この地域で最初に油田が掘られた場所の近くです。この国の石油生産の歴史の一端と、初期の石油掘削機構の名残をとらえたいなら、このモニュメントを訪れれば、その両方が手に入るでしょう。
深い緑色をしたうなずきロバが今も近くの畑に立ち、あるものは穏やかなリズムでうなずきながらポンピングを続けています。夕暮れ時には、この遺跡は太陽の光に照らされ、この重要なモニュメントに向かう歩道の色彩を引き立てます。
スケートパーク
バンダルスリブガワンのスケートボーダーには、ハサナルボルキア国立競技場の近くにあるスケートパークという場所があります。
正式名称は「Taman Budiman」ですが、地元のスケーターたちの間では「Skatedium」として親しまれています。
若く、落ち着きがあり、機敏な人々が集まるこの公園は、若者のエネルギーを反映するような装飾が施されています。
グラフィティ・アーティストたちはスタジアムのこの小さな一角をスタジオにして、スケーターや一般の人々のために、コンクリートのランプや壁に芸術的な表現を残しています。
アートは抽象的なものが多いですが、時にはアニメのキャラクターや人気者の絵が描かれていることもあります。
また、その時々のアーティストによって、鮮やかで気まぐれなアートワークもあれば、淡くダークなアートワークもあります。
パークは常に変化し続けるキャンバスであり、アーティストたちは熱心に制作に取り組んでいます。どのような更新が行われようとも、常に何か想像力に富んだ、会話に役立つものがあることは間違いありません。
Top Image credit：Visit Brunei
出典：Visit Brunei
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